【試乗記】 スバル インプレッサ スポーツ 2.0i-L EyeSight

試乗車の概要
車名 | インプレッサ スポーツ |
グレード | 2.0i-L EyeSight |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | CVT |
装着タイヤ | ブリヂストン TURANZA T001(205/50R17) |
型式 | DBA-GT6 |
排気量 | 2.0リッター(自然吸気) |
最高出力 | 154ps/6000rpm |
最大トルク | 20.0kgf・m/4000rpm |
車両重量 | 1320kg |
車両本体価格 | 216万円(税込) |
試乗日 | 2016年10月28日 |
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2016年10月にフルモデルチェンジされた
スバルのインプレッサに試乗した。
以下に、率直なインプレッションを述べる。
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・新型インプレッサ、俺様の希望グレード決定!
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・【試乗記】 スバル インプレッサ G4 2.0i EyeSight
試乗インプレッション
【注意!】当ブログの試乗記の見方について
動力性能・・・★★★☆☆
まずは発進の挙動だが、
これが実に素晴らしい!
タイヤが数回転した瞬間に、
このクラスのクルマとは思えない
非常になめらかな感触だったので驚いた。
アクセルの踏み始めで過敏な飛び出し感も無く、
発進後のアクセルの踏み込みに対しても
低回転からしっかりとトルクが出ていて、
非常に気持ちの良い加速を見せてくれる。
先代インプレッサでは、
出足の反応が過敏気味な割には
そこから先のトルク感がスカスカで、
試乗スタート直後にガッカリしたものだが、
それと比べれば今回の新型は
まさに全くの別物といった印象だ。
しかし、あまりにも先代インプとの印象が
違いすぎるので、当時のエンジンスペックを
あらためて確認してみたのだが、
スペックだけの比較であれば
新型のエンジンは最高出力が4psアップしただけで
最大トルクは同じだ。
もちろん、
最高出力と最大トルクを発生させる回転数は
異なるのだが、それにしてもほとんど
パワーもトルクもほぼ同じと言っていいエンジンで
ここまで極端な性能差を感じるとは。(^o^;
これはもちろん、
エンジンの改良による影響が大きいのだろうけど、
それだけでここまでの違いは感じないだろう。
恐らくはCVTの改良やエンジンとのマッチングが
洗練されたことの影響もあるに違いない。
と、
スタートからいきなり意外すぎる好パフォーマンスで
この俺様を驚かせた新型インプレッサだが、
お次は厳しい厳しい、
いつもの急坂での加速チェックだ。(^o^)
さすがにこれはやはり、
驚くような加速力は無かった。
まぁスペックなりというか、
パンチのある俊敏な加速はできないものの、
4000回転以上回してやれば
それなりの加速感で加速してくれる、
そんな感じだ。
ただ、レヴォーグやWRX S4と比べると、
アクセルを踏み込んでから加速感が
得られるまでのタイムラグが短いので、
絶対的なパワー感は劣るものの
フィーリングは新型インプのほうがいい感じだ。
それに、エンジンを回した時の感触も
先代よりなめらかで、エンジン音の音質も
改善されている。
まぁそんなわけで、
パワーは無いので加速にパンチ力を求める人には
物足りないに違いないが、通常の走行においては
全く不足感はない。
いや、不足感どころか、
街乗りの速度域においては、
アクセルの微妙な踏み加減に対して
非常に繊細かつリニアにエンジンが反応する。
そして、そのエンジンの反応に
クルマが忠実に反応するので、
かなり気持ちのいい走行ができる。
実用域でのトルク特性が非常に優秀だ。
乗り心地・・・★★★★☆
走り始めた瞬間、
「えっ!これ、本当にインプレッサ?!」
と思った。
とにかく先代とはレベルが違いすぎる。
走り出しの瞬間の感触から非常になめらかで、
走り始めても非常になめらか!
そして、
路面の荒れたところを通過したとき、
再び驚かされた。
衝撃に微塵もトゲが無い!
ショックをこれでもかと言わんばかりに
「なめらか」に受け止めている。
車体のムダな動きがかなり抑えられており、
とてもこのクラスのクルマとは思えない。
まるで高級車のような乗り味だ。
この乗り味、はっきり言って、
乗り味の上質さにこだわって開発されたという、
あのレヴォーグの「STI Sport」を超えている。
試乗の開始から終了まで、
とにかくそのなめらかさに感心しきりだった。
確かによく足が動いており、
サスペンションの出来も良いのだろうが、
このなめらかさはサスペンションやタイヤの
性能だけでは出せないと思う。
ボディに衝撃の振動があまり伝わってないのか?
あるいは、ボディに伝わった振動が
シートを通じて乗員に伝わるまでに
丸められているのか?
そのへんはよくわからなかったが、
とにかくもっと車両重量のあるクルマに
ありがちな、振動の抑えられ方に似ている。
まるで高級車のような乗り味だと感じたのは、
恐らくそのためだろう。
これまでに俺様が乗ったスバル車では、
No.1の乗り心地は「レガシイ B4 Limited」だった。
しかし今回の試乗により、
現在のスバルNo.1の乗り心地のクルマは、
俺様の中で新型インプレッサとなった。
「ゴルフ7を超えている」などという
大袈裟な情報がコメントで寄せられていたのだが、
これは大袈裟ではないね。
確かに、「超えている」かどうかはともかく、
DCCオプション装備の「ゴルフ TSI ハイライン」
と同等レベルには達していると言える。
居住性・・・★★★☆☆
俺様(身長180cm)のドラポジに合わせた状態で、
後席のヒザ周りのスペースは、
拳が横に1つ分とチョイ。
頭上のスペースは、
拳を縦に1つ分の余裕があり、
まぁ充分と言っていいだろう。
俺様がこだわる後席シートバックの長さも、
多少寸足らずではあるものの、
ヘッドレストを引っ張り上げずとも
ギリギリ頭を支えてくれるかな、
という長さだったので、
このクラスなら許容できるレベル。
運転席に座った印象としては、
多少座面の長さが短いかな、
という気がしたが、座り心地は悪くない。
適度なホールド感があって、
ドラポジも自然な姿勢がとれる。
さすがにサルーンのような
ゆったり感は無いのだが、
それはクルマのキャラが違うので当り前。
しかし、
ここまで乗り心地が良くなると、
サルーン的な乗り方もアリだと思うだけに、
もう少しシートにゆったり感があると
守備範囲がグッと広がるのになぁ、
などと思ってしまった。
まぁそれは、乗り心地の出来が良すぎるがゆえの
贅沢な要望だが。(^o^;
静粛性・・・★★★★☆
これまた優秀!
全体的な遮音が優れている感じ。
インプレッサのくせに、正直、
レヴォーグの「STI Sport」より明らかに静かだ。
エンジン音の侵入も、
うるさくなくて、静か過ぎるわけでもない。
エンジンサウンドの音質も悪くはないので、
適度に通過してくるエンジン音のレベルが
丁度いい感じだ。
一番驚いたのは、
荒れた路面を通過した際の衝撃音の侵入。
これもかなり抑えられており、
通過してくる衝撃音がこれまた「まろやか」。
これぐらい全体の静粛性が良いと、
目立ち気味になるのがロードノイズだが、
これもほとんど気にならなかった。
そんなわけで、
このクラスとしては確実に静かな部類だが、
その「静粛の質感」も含めて評価すると、
まさに新型が標榜する
「クラスを超えた質感」
という表現がピッタリくる。
内装質感・・・★★★☆☆
内装に関しては、
先代インプの試乗時にはあまりにも
事前の期待が大きすぎてガッカリしたこともあり、
今回はあまり期待せずに見たこともあってか、
新型の内装では良い印象を受けた。
確かに「リアルな質感」という意味では
4つ★を付けられるほどではないのだが、
3つ★の中では上位と言っていいだろう。
とにかく、
手の触れやすいところ、
脚の触れやすいところ、
視線の行きやすいところ、
それらの部分に対して、
「見せ方」の上手い内装だと感じた。
センターアームレストにヒジを置いた時の感触も
なめらかで柔らかくて、実にいい感じ。
ドアのヒジ置き部分もクッション性が
たっぷりとあっていい感じだし、
ダッシュボードの表面が合皮を張ったような感じの
デザインになっていて、わざわざあえて目の前に
ステッチが入っているあたり、上手いなぁと。(^o^)
シート素材の質感もチャチではなく、
座ったときの感触もいい。
スイッチの操作感もなかなかのものだし、
グローブボックスのフタの開閉の感触も
あからさまなプラスチッキー感がなく、
なかなかの感触だった。
そんなわけで、
リアルな素材の質感はともかくとして、
見せ方が上手いので、
パッと見の直感としては
レヴォーグと比べても劣らない内装と
言っていいと思う。
まぁパッと見の内装の質感なら、
俺様の現愛車、
「BMW 420i グランクーペ M Sport」
よりも上ですな。
外からクルマの中を覗いて内装見たら、
たぶん俺様のクルマより新型インプの方が
高価なクルマに見えると思うよ。
ビーエムは内装ヘタクソやからなぁ。(^o^;
しかし!
1つだけ気になったことが。
それはドアの開閉の感触。
単なる個体差なのかもしれないが、
とりあえず俺様が試乗した車両は、
半ドアになりやすい感じだった。
で、ちょっと力込めて閉めてみたのだが、
どうもドアが閉まったときの感触が薄い。
まぁドアの開閉の感触なんて、
このクラスでゴチャゴチャ言うところでは
ないかもしれないが、
せっかく走りも静粛性も内装も
グッと質感が上がっているのだから、
乗り込む際のドアの感触にも
もう少しこだわってみてはどうだろう。
ま、そこは年次改良(B型)までの課題、
ということにしておこうか。(^_^)
装備・・・★★☆☆☆
装備に関しては、標準のままだとショボい。
最上級グレードの「2.0i-S EyeSight」だと
標準であれこれと装備がてんこ盛りになるのだが、
それ以外のグレードではほとんどの贅沢装備は
オプション化されている。
にしても、この時代に、
まだヘッドライトを標準で
「ハロゲン」にしますか。(^_^;
まぁそこはLEDのオプションを
買わせるのが前提なんだろうけど、
廉価版の1.6リッターモデルはともかくとして、
せめて2.0リッターモデルは
LEDを標準にしてほしかったな。(-_-)
とにかく、装備に関しては
先にアップした記事、
「新型インプレッサ、俺様の希望グレード決定!」
でも書いたので、
俺様の装備に関するこだわりについては
そちらの記事を参照して頂きたい。
ここでは結論だけを記すが、
とにかく、今回の新型インプレッサが
俺様の次期愛車として選ばれるためには
パワーシートが必須のため、結局は
下記のオプション追加が必須となる。
・LEDハイ&ロービームランプ
+ステアリング連動ヘッドランプ
・クリアビューパック
・運転席&助手席8WAYパワーシート
・本革シート(フロンシートヒーター付)
・アドバンスドセイフティパッケージ
正直、
クリアビューパックと本革シートは
わざわざ金払って付けたくもないのだが、
全てのオプションを付けないと
「アドバンスドセイフティパッケージ」
が付けられない設定になっているのだから
しょうがない。
んなわけで、
オプション武装しないと標準装備が
ぜんぜん弱いにもかかわらず、
クソどうでもいい
「歩行者保護エアバッグ」
なんかが標準装備。。。(-_-;
「最高レベルの安全」というアピールのために、
必要な装備たちが犠牲になっているのが
何とも腹立たしいところだ。
そんなクソ装備を標準装備にする前に、
ヘッドライトをLEDにするか、
せめて運転席だけでもパワーシートにしてくれや!
歩行者保護エアバッグあきらめたら、
標準で付けられるんとちゃうけ!? (*`ロ´ノ)ノ
カーステ音質・・・★★★☆☆
俺様が試乗した車両には、
「パナソニック ビルトインナビ
(ナノイー付き 8インチ)」
が装着されていた。
ちなみに、
内装をまともに仕上げようと思うと、
このナビを付けるしか選択肢が無い。
というのも、
営業マンの話では、これ以外のナビを選ぶと
ナビ設置スペースの上部に空間ができて、
ナビの画面は下に下がるらしい。。。(-_-;
25万円以上するナビだが、
そう言われてしまっては、
俺様の愛車としてふさわしいレベルに
新型インプレッサを仕上げるためには
このナビを付けるしかない。(-_-)
というわけで、
このナビのオーディオで
音質のチェックをしてみた。
結論を言うと、
「普通+アルファ」というレベルかな。
低音から高音まで
まぁまぁよく出ているのだが、
音質設定フラットの状態で
ちょっと高域がヒス気味だ。
設定をいじってやれば
もうちょっとマシにはなりそうだし、
臨場感は悪くなかったので、
まぁ充分許容レベルの音質
と言っていいだろう。
総評・・・★★★★☆
トータルの印象を言うと、
「『クラスを超えた質感』は
大袈裟ではなかった!」
といったところ。
まさか、
あのフツーのクルマ「インプレッサ」が、
ここまで一気にレベルアップするとは
正直思っていなかった。
(参考)先代インプレッサの試乗記
【試乗記】 スバル インプレッサ G4 2.0i EyeSight
特に驚いたのは「走りの質感」の向上だ。
これは本当に、根本的に今までのスバル車とは
一線を画すレベルに仕上がっている。
その乗り味の感触は高級車レベルであり、
乗り心地だけの話をすれば、
Cクラス以上、Eクラス未満。
なので、
車両価格だけを見れば、
かなりお買い得なクルマだと断言できる。
なかなかこの価格帯で、この走りの感触は
味わえないからだ。
「歩行者保護エアバッグ標準装備」は
無駄すぎて惜しいところではあるが、
ここまで走りのレベルが高くてこの車両価格なら、
そんな無駄な標準装備も許さざるを得ない。
(走りが中途半端なくせに
そんなムダ装備を標準にしているのなら
ボロクソ言ってやろうと思っていたが)
それに、
ここまでダイナミックに変貌した
フルモデルチェンジであるにもかかわらず、
完成度が非常に高い!
つまり、「クルマ」としてのレベルは
間違いなくハイレベル。
ただ、あとは「装備」の問題なのだが、
これがいろいろオプションを付けないと
いけないだけに、車両価格にかなりの
上乗せが必要となってくる。
また、
エクステリアデザインに不満があるため、
もし「新型インプレッサを買う」となった場合、
STIのスポイラーなどの外装オプションまで
付けないといけない。(>_<)
それに、
「新型インプレッサ、俺様の希望グレード決定!」
の記事でも書いた通り、
いろいろと装備のオプションを付けていくと、
結局は最上級グレードの「2.0i-S EyeSight」
のほうが安くなったりする。(^_^;
というわけで、
装備だけの問題ならば
迷わず「2.0i-S EyeSight」を選ぶのが
賢い選択なのだが、
「2.0i-S EyeSight」はホイールサイズが
18インチになるという違いがある。
今回乗った「2.0i-L EyeSight」は
17インチなので、この完成度の高い乗り味が
18インチでも実現されているのかどうか、
それは乗ってみないとわからない。
んなわけで、とりあえず、
現時点において新型インプレッサは
俺様の次期愛車候補の上位に名乗りをあげた
ことだけは間違いない。
ただ、
18インチの「2.0i-S EyeSight」にも
試乗しないとグレードが決められないし、
オプション類を付けた総額が込み込みで
一体いくらになるのか?
その金額しだいで、
他のライバルとの比較に勝てるかどうか、
といったところ。
ライバルはここまでオプション武装が
必要ではないだけに、新型インプレッサは
車両価格はお買い得なものの、
オプションを含めた金額で
不利になる可能性もある。
まぁその判定はもう少し先の話になるが、
とにかく、新型インプレッサは、
俺様の想像を超える良いクルマになった
ということだけは間違いない。
→ インプレッサ関連商品
★重要なお知らせ!
当ブログは2018.9.30をもちまして、
「新・辛口クルマ批評」に移転しました。
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★庶民の方々へ忠告!
クルマの乗り替えを検討している方へ。
もしあなたにとって、
数十万円というお金が
小さなお金ではないのなら、
ディーラーの下取りに出す前に
必ず買取店の一括査定を
実行して下さい。
俺様も利用している無料一括査定サービス
俺様の経験上、業者によって
査定額に数十万円の差が
つくことはザラにあります!
ディーラーの言い値で
下取りに出したりしたら、
それこそ数十万円単位の損
をすることになりかねません。
買取店の一括査定で
最も高い値段をつけた業者に売れば、
買い替え候補のクルマだって
ワンランク上のグレードが
狙えるかもしれませんよ!
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★目次リンク
→ 試乗記の目次
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30代以上のサラリーマンの方へ。
俺様は動き出しました。あなたもそろそろ。(-_-)
→ クルマが好きだから、そろそろ人生の軌道修正
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