【試乗記】 メルセデス・ベンツ C 180 アバンギャルド AMGライン

Cクラス(W205)純正リアスポイラー

試乗車の概要
車名 | Cクラス |
グレード | C 180 アバンギャルド AMGライン |
駆動方式 | FR |
トランスミッション | 7速AT |
型式 | DBA-205040C |
排気量 | 1.6リッター(ターボ) |
最高出力 | 156ps/5300rpm |
最大トルク | 25.5kgf・m/1200-4000rpm |
車両重量 | 1540kg (AMGライン装着時) |
車両本体価格 ※ | 467万円(税込) +35万円(AMGライン,税込) |
試乗日 | 2014年7月17日 |
・ベーシックパッケージ(19万円)
・プレミアムパッケージ(39万円)
・レザーエクスクルーシブパッケージ(71万円)
のいずれかの装着が必要となります。
そのため、AMGライン装着時の最低価格は、
467万円+19万円+35万円=521万円となります。
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2014年7月にフルモデルチェンジされた
Cクラスに試乗した。
以下に、率直なインプレッションを述べる。
ただし、今回の試乗車には「AMGライン」の
オプションが装備されていたため、
足回りの仕様は以下のようになっている。
・18インチホイール(標準は17インチ)
・スポーツサスペンション
(標準はAGILITY CONTROLサスペンション)
よって、以下のインプレッションは
あくまでも「AMGライン」装備時の話であることに
ご注意頂きたい。
●関連記事
・メルセデスベンツ Cクラス モデルチェンジ情報
・【エクステリア編】 メルセデス・ベンツ Cクラス (2014年モデル)
・【インテリア編】 メルセデス・ベンツ Cクラス (2014年モデル)
・【デザイン総括】 メルセデス・ベンツ Cクラス (2014年モデル)
試乗インプレッション
【注意!】当ブログの試乗記の見方について
動力性能・・・★★★☆☆
まずは発進。
先日試乗したGLAクラスでは、アクセルペダルの
踏み始めの部分で遊びの領域が大きすぎる感じで
イケてなかったため、Cクラスもそうなんじゃないかと
心配していたのだが、まったく問題なかった。
GLAクラスのアクセルペダルは吊り下げ式だったが、
見たところCクラスはオルガン式になっているため、
そのへんでフィーリングの違いが生じているのだろう。
やはりアクセルペダルはオルガン式がいい。
また、俺様が嫌う過敏な飛び出し感もなく、
ゆっくりとアクセルを踏み込んでいった時のクルマの
挙動もリニアで、まずは好印象のスタートだ。
次、中速域からの平地での急加速。
まぁ1.6リッターということでパンチは無いのだが、
不足と言うほど非力ではなかった。
それどころか、思ったより加速レスポンスが
良かったのが好印象。
同じ1.6リッターターボでも、先日乗ったレヴォーグの
1.6よりはいい感じのレスポンスと言って間違いない。
次、いつもの急坂での急加速も試してみた。
やはりパンチは無いので、急加速というほどの
加速はしないのだが、けっこう低回転からトルクが
出るため、思ったよりしっかりと加速してくれる。
レヴォーグの時もそうだったが、大体3千回転
ぐらいまで回してやれば、急坂でも不足感のない
加速を見せてくれる感じだ。
それに、3千回転ぐらいまで回しても、エンジン音
の感触がGLA 250に試乗した時みたいに「雑」な感じが
しないため、「頑張って走ってます!」みたいな感じも
さほどなく、そこがまたいい感じだ。
そのへんはAクラスベースのGLAと、Cクラスの格の違い
というところなのかもしれない。
というわけで、乗る前は1.6リッターということで
少し動力性能に不安を抱いていたのだが、
いい意味で予想を裏切られた感じ。
確かにスポーツ走行をさせようと思うとパンチ不足
を感じるかもしれないが、通常の走行においては
まったく不足感はないと言える動力性能だ。
乗り心地・・・★★★☆☆
ちょっと固めかな。
今回乗ったのは「AMGライン」のオプションが装備
されていたため、あくまでも
18インチホイール+スポーツサスペンション
という組み合わせでの感想だが。
ちゃんとショックのカドは丸まってるし、
不快に感じるような固さではないのだが、
サスペンションのストローク感があまり感じられず、
凸凹道ではけっこう車体が上下に揺さぶられる。
ショックを食らった時の車体の振動などは
非常によく抑えられていて、感触的には確かに
上質感はあるのだが、メルセデスにしては
ちょっと安易な「スポーツ」の表現の仕方だな、
と思った。
単に足回りを普通よりちょっと締めただけ、みたいな。
まぁ悪くはないんだけど、もうちょっと足回りを
ちゃんと動かして、しなやかにさばいてほしい感じだ。
というわけで、乗り心地は少しガッカリ。
AMGラインじゃなく標準だったらもう少し良いのかも
しれないが。
居住性・・・★★★☆☆
とりあえず運転席はいい感じ。
パワーシート標準なので、細かくドラポジも
合わせられるし、シートのホールド感も適度。
そして後席。
俺様(身長180cm)のドラポジに合わせた状態でも、
後席のヒザ周りの余裕は充分だった。
以前、知り合いのCクラス乗りから「後席は狭い」と
聞いたことがあったので、もっと狭いのかと勝手に
思っていたのだが、今回のCクラスはそのへんだいぶ
改善されたのかも。
頭上の空間も、レヴォーグほどの余裕はないが、
GLAクラスやスカイラインよりは少し余裕があった。
なので、充分と言ったら言い過ぎかもしれないが、
窮屈感を感じるほどではなく、
まぁ普通に及第点といったところ。
ただ、これはGLAクラスに試乗した際にも感じた
ことなのだが、後席のシートが何となく「こじんまり」
している感じがする。
そのため、空間的な余裕に問題はないのだが、
「ゆったり座れるなぁ」という感じが全くしない。
安堵感が無いというか、包まれ感が無いというか、
ホールド感が薄いというか、なんかもっとショボい
クルマに乗せられてる感じというか、
とにかくあまり居心地のいい空間ではない。
やはりCクラスは後席に乗るクルマじゃないなと
あらためて思った。
やっぱ運転席に座ってナンボのクルマ、ですね。
静粛性・・・★★★★☆
なかなかいいですね。
透過してくるエンジン音は雑味が取れているし、
そこそこ回転数を上げても直接的な音の入り方はせず、
ほどよく抑えがきいていると感じる。
ロードノイズのレベルもまずまずだ。
ただ、エンジン音の音質は悪くはないものの、
ビーエムみたいにわざわざ聞きたくなるような
エモーショナルな雰囲気は無くて、
重厚な雰囲気もない。
まぁCクラスの180にそこまで求めるのは
少々欲張りすぎかもしれないが。
でもまぁ、決して遮音がすごく徹底しているとか、
そういう感じの静かさではないのだが、
変な低質音が少ないので、
トータルとしての印象が良かった。
まぁなんかちょっと不思議な感じですね。
「静かでしたか?」と聞かれたら即答で静かでした
とは言い難い気もするのだが、不快感の無い適度な
雑音に包まれた静かさ、みたいな。(^o^)
内装質感・・・★★★★☆
今回の試乗車には「AMGライン」のオプションが
装備されていたため、それによって内装も標準とは
かなり異なっている。
なので、4つ★はあくまでも「AMGライン」を
装備した場合の評価であることを、
まずはあらかじめご注意頂きたい。
(標準でも4つ★の範疇かもしれないが、
実際に見てないから何とも言えないので)
AMGラインではシートが合皮になるだけでなく、
ダッシュボードも合皮張りとなる。
ドアの内張り、アームレストなど、
いずれもソフトタッチな仕上げが施されており、
全体的に質感は高い。
残念だったのは、インパネからセンターコンソール
にかけて大きな面積を占めている、
「ブラックアッシュウッドインテリアトリム」。
AMGラインを装備したときはこのウッドトリム
になるのだが、これの質感がイマイチ!
表面がツヤ消し仕上げになっている暗い色合いの
ウッドトリムなのだが、ウッド感があまりなくて、
色も暗いためイマイチ存在感がない。
これならひょっとして、標準のピアノラッカー調の
トリムのほうがいくらかマシなんじゃないの?(^_^;
あと、地味な話なのだが、ウインカーレバーを
動かした時の感触が非常に安っぽい。
なんかムダに固くて、ドライな摩擦感のある感触。
ここはGLAクラスと全く同じレベルだ。
GLAの時はAクラスベースだし、まぁこれぐらいは
許したろかと思ったのだが、まさかCクラスでも
このありさまとは残念至極。
ウインカーレバーは頻繁に操作する部分の1つだし、
もうちょっと操作感にはこだわってほしかった。
これは要改善だ。
と、詰めの甘い部分も見受けられるのだが、
全体的には良い雰囲気の質感を持っていると言える。
装備・・・★★★★☆
Cクラスですからね、言うまでもないのだが、
前席は運転席&助手席ともにパワーシート。
もちろん運転席はシートポジションメモリー付きだ。
ステアリングも電動調整。
ま、当り前でしょう。Cクラスですから。
ルームミラー&運転席側ドアミラーは自動防眩。
ま、当り前でしょう。Cクラスですから。
パドルシフトも付いてるけど、GLAクラスに
試乗したとき使ってみたらイケてなかったので、
今回は試さなかった。
まぁでも、CクラスはGLAよりイケてる可能性もあるし、
今度「C 200 アバンギャルド」に試乗したら
その時には試してみるとしよう。
あと、ちょっと残念なのは、
GLAクラスもそうだったのだが、
パーキングブレーキは電気式ではあるものの
オートホールド機能が付いていないところ。
とはいえ、このクラスとして押さえておいてほしい
基本的な装備は一通り備えている感じだ。
イケてるかどうかはともかくHDDナビも標準装備だし、
もちろんオーディオも標準で付いてるしね。(^^)
そして注目!
AMGラインの場合、ヘッドライトは
「LEDインテリジェントライトシステム」となる。
これは走行状況や天候によって、最適な配光モードを
自動で選択するという、俺様好みのなかなか面白い
役に立つ装備だ。
配光モードは5つあって、それぞれ、
・カントリーモード
・アクティブライトシステム
・ハイウェイモード
・フォグランプ強化機能
・コーナリングライト
というのがある。
軽く各モードの紹介をしよう。
カントリーモードは、ロービーム走行時に
対向車線側を広く照らしてくれる。
街中で対向車線側を広く照らすと対向車の迷惑
になるじゃないか!と言われるかもしれないが、
そこは対向車の光を感知したら自動で解除
してくれるとのことだ。
アクティブライトシステムは、ハンドルを切った
方向をより明るく照射する、まぁいわゆるAFSだ。
ハイウェイモードは、ロービームでの照射範囲を
2段階で拡大。高速走行時に照射範囲を拡大し、
より遠くまで照らしてくれる。
単なるハイビームとはまたちょっと違うようだ。
フォグランプ強化機能は、幅広い配光で悪天候時の
視界を良くすると共に、眩しさも軽減するらしい。
と言われてもどんな感じで照射されるのか
想像がつかないが、まぁ「いい感じ」で幅広く
照らしてくれるっちゅうことなんでしょう。(^o^)
コーナリングライトは、まぁ昔からありますよね。
右折および左折の時に進行方向の内側を照らして
くれるというやつだ。
AFSが増えるのと入れ替わりにコーナリングライトって
あまり見かけなくなってきた装備だと思うのだが、
確かに右折や左折での90度ターンでは、
AFSでは不十分な面もあるからね。
両方を装備するのは良いことだと思う。
と、こういう、いろいろ自動でやってくれる装備は
俺様は大好きなので、これはポイント高いね!(^_^)
あと、これもAMGラインでの装備にはなるが、
「アダプティブハイビームアシストプラス」
という装備も付いている。
これはハイビーム使用時、対向車にハイビームが
当らないように照射範囲を自動調整してくれる装備。
こういう装備も俺様は大好きだ。(^_^)
カーステ音質・・・★★★★☆
標準装備のオーディオの音質をチェックしてみた。
これが意外にもなかなか良かった。
スピーカーも5個しか付いてないし、
カタログを見ても全くアピールされてなかったので、
正直あまり期待はしてなかったのだが。(^o^)
もちろん特に高音質というわけではないが、
低音から高音までキレイにしっかり出ている。
臨場感もそこそこあったし、これであれば充分
音楽ソースを楽しめるレベルと言っていいだろう。
実は今回のCクラスでは、
「Burmesterサラウンドサウンドシステム」
というオプションのオーディオがあるのだが、
これが付けられるのは「C 250 スポーツ」の
1グレードのみで、他のグレードでは標準の
オーディオしか選べないのだ。
それだけに、標準オーディオの音質は俺様にとって
重要なチェックポイントだったのだが、
意外に音質が良くて助かった。(^o^)
総評・・・★★★☆☆
結論から言おう。
いいクルマですよ、これは。
乗り味的には、「高級車」って感じは薄いのだが、
質の良いクルマに乗っている、という感じはする。
内装の質感の良さも相まって、所有する喜びを
それなりに感じられるレベルに仕上がっていると
言えるだろう。
ただ、俺様的には、AMGライン装備による
「18インチホイール+スポーツサスペンション」
の組み合わせの乗り心地は、魅力に欠けるものだった。
安易かつ中途半端なスポーティー感が残念すぎる。
AMGラインによるウッドトリムの質感も、
俺様的にはノーサンキュー。
もっと安けりゃそのへんも許容するが、
「C 180 アバンギャルド + AMGライン」で
★訂正(2014.7.19追記)
AMGラインを付けるためには、
・ベーシックパッケージ(19万円)
・プレミアムパッケージ(39万円)
・レザーエクスクルーシブパッケージ(71万円)
のいずれかを同時装着しないとダメとのこと。
なので、AMGラインを付けるとなると最低でも
19万円+35万円=54万円の追加費用が必要となる。
つまり、521万円が必要。
というわけで、C 180 アバンギャルドにAMGラインを
付けて乗るという選択肢は、俺様的には無しかな、
といったところだ。
しかしながら、上で述べた俺様の不満点が
気にならないという人にとっては、全体的な
出来栄えから言えば
言えないと思うし、悪くないんじゃないかと思う。
★訂正(2014.7.19追記)
AMGラインをつけた時の最低価格は
521万円となるので、そうなると
高い感じもするが、あの内装と乗り味が
気に入る人にとっては許容できる範囲内だと思う。
なので、俺様的には無しではあるものの、
商品価値としてはなかなかのレベルにあると思うので、
3つ★を進呈するとしよう。(^_^)
「じゃあ俺様はどういう選択をすべきか」、だが、
C 180 アバンギャルドにAMGラインを付けない場合、
装備面でかなり落ちてしまう。
なんせ普通の「C 180 アバンギャルド」では、
俺様が気に入った、
「LEDインテリジェントライトシステム」も、
「アダプティブハイビームアシストプラス」も
付かないからだ。
なので、俺様としては、「C 200 アバンギャルド」
のグレードが一番向いてるかな、と思う。
C 200 アバンギャルドなら、
AMGラインを付けなくても標準のままで装備面も
充実しているし、動力性能のアップも見込める。
それでいて価格は524万円ということで、
C 180 アバンギャルドにAMGラインを付けた価格より、
ほんの3万円高いだけだ。(2014.7.19訂正)
というわけで、今度は「C 200 アバンギャルド」
に試乗しようと思います。(^_^)
が、残念ながら、人気というか売れ筋は
AMGライン付きみたいで、今のところ近所の
ディーラーにはノーマルのC 200 アバンギャルドの
試乗車が入ってくる予定はないそうだ。。。(-_-)
ま、ノーマルの「C 200 アバンギャルド」の
試乗車が準備できるまで、気長に待ちたいと思います。
→ Cクラス関連商品
★重要なお知らせ!
当ブログは2018.9.30をもちまして、
「新・辛口クルマ批評」に移転しました。
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★庶民の方々へ忠告!
クルマの乗り替えを検討している方へ。
もしあなたにとって、
数十万円というお金が
小さなお金ではないのなら、
ディーラーの下取りに出す前に
必ず買取店の一括査定を
実行して下さい。
俺様も利用している無料一括査定サービス
俺様の経験上、業者によって
査定額に数十万円の差が
つくことはザラにあります!
ディーラーの言い値で
下取りに出したりしたら、
それこそ数十万円単位の損
をすることになりかねません。
買取店の一括査定で
最も高い値段をつけた業者に売れば、
買い替え候補のクルマだって
ワンランク上のグレードが
狙えるかもしれませんよ!
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★目次リンク
→ 試乗記の目次
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30代以上のサラリーマンの方へ。
俺様は動き出しました。あなたもそろそろ。(-_-)
→ クルマが好きだから、そろそろ人生の軌道修正
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