【試乗記】 レクサス NX300h

テレビ&ナビキット レクサス NX300h にお勧め!

試乗車の概要
車名 | NX |
グレード | NX300h |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | CVT |
型式 | DAA-AYZ10-AWXLB |
排気量 | 2.5リッター(自然吸気) |
最高出力 (エンジン) | 152ps/5700rpm |
最大トルク (エンジン) | 21.0kgf・m/4400-4800rpm |
最高出力 (モーター) | 143ps (フロント) |
最大トルク (モーター) | 27.5kgf・m (フロント) |
車両重量 | 1760kg |
車両本体価格 | 492万円(税込) |
試乗日 | 2014年7月29日 |
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2014年7月に、コンパクトクロスオーバーSUV
としてレクサスから発売された新車種、NXに試乗した。
以下に、率直なインプレッションを述べる。
●関連記事
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・【試乗記】 レクサス NX200t“F SPORT”
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・【デザイン総括】 レクサス NX (2014年モデル)
試乗インプレッション
【注意!】当ブログの試乗記の見方について
動力性能・・・★★★☆☆
まずは発進の挙動だが、アクセルの踏み始めの
部分で少し出足の良さを演出気味な感じはある。
でもまぁ、過敏というほどではないので、
すぐ慣れるし、充分許容の範囲内。
スタート後、中速域までの加速は非常にスムーズ。
ハイブリッドらしいモーターのアシスト感が
なかなかトルクフルで快適なフィーリングだ。
平地における中速域からの急加速は、
アクセルワークに対するレスポンスが良く、
パワフルというほどではないが
特に不足を感じないだけの加速感はある。
ただ、アクセルペダルが吊り下げ式で、
踏み心地がなんかショボい。
あまりにショボくて足元を覗き込んでしまったぐらい、
残念な感触だ。
ついでに言うと、ブレーキのタッチもフワフワ。
もうちょっとカッチリした踏み応えがほしい。
と、文句はこのぐらいにして次、
一番の難所、急坂での急加速だが、
これが驚くほどにぜんっぜんダメ!(>_<)
アクセルを踏み込んでもほとんど加速しない。
じゃあもっとアクセルを踏んでやろうとばかりに
自分としては少し大袈裟気味にアクセルを踏んだが、
エンジンの音がブオーーーッ!と唸るだけで、
加速はダルダル。。。(-_-;
エンジン音の高まりと全くリンクしない加速感。
正直、なんじゃコリャ?のレベルですよ。
ただ、エンジン音の音質に関しては、
現行クラウンのハイブリッドに乗った時の音と
比べると多少マシに感じたが、それでもとても
誉められたレベルの音質ではない。
あまりにも急坂での加速の悪さが気になったので、
仕方なくドライブモードを「SPORT」に変えて、
再度、急坂での急加速を試みた。
すると、クルマの反応が一変!
ノーマルモードの時よりも少ない踏み込み量で
急坂をラクな感触で加速していくし、
深く踏み込んでいないのでエンジン音の高まりと
加速感のズレもなく、良好なフィーリングだ。
俺様は「ノーマルモード」でのフィーリングを
重視して★の数を決めているので、
評価としては3つ★止まりだが、
スポーツモードなら4つ★を与えていいレベル。
ってゆーか、このクルマ、ノーマルモードと
スポーツモードで、差をつけすぎではないだろうか?
ひょっとしたら、カタログ燃費を良くするために、
ノーマルモードの出力を通常より絞り気味に
してるとか?
とにかく、俺様がこのクルマに乗るとしたら、
スポーツモード常時使用で使うことになるだろう。
そうなると燃費は、営業マンいわく、
リッターあたり2~3kmぐらい落ちるらしいが。
乗り心地・・・★★★☆☆
基本的には非常になめらか。
「コンパクトクロスオーバーSUV」とはいえ、
意外にもSUVらしさがちゃんと感じられる転がり感。
上下方向のダンピングはしっかり感があるものの、
凸凹道での突き上げ感はなく、ショック食らっても
おだやかに丸められている。
また、バタつき感も少ないし、ショックを受けた時の
ボディの振動も少ない。印象としては上質な乗り味と
言ってもいいレベルだろう。
しかし、気になったのは横方向への揺れ方。
なんとなくフワフワしているのだ。
大きな揺れではないのだが、凸凹道を通った時に、
「おっとり」と左右に揺れる感じ。
路面から受けたショックに対する応答性が、
上下方向には素早く対応できているのだが、
横方向の応答性に若干遅れがあるような感触。
そのため、
「このクルマでは荒れた道では飛ばせないな」
と感じる、そんなフィーリングだ。
そんな感じなので、ひょっとしてカーブで
少し急ハンドル気味にハンドルを切ったら
ヤバいんじゃないか?と思い、見通しの良い
周囲に誰もいない場所で試してみた。
しかし、意外にも過剰なロールもなく、
安定した挙動で曲がることができた。
というわけで、「固い」という意味での
乗り心地の悪さは無いし、
カーブでの安定性にも問題は無いのだが、
あのフワフワした感じが気に入らなかったので、
評価は3つ★とさせて頂く。
居住性・・・★★★★☆
なんとかギリギリ4つ★、かな。
運転席のシートに関しては、なかなかの座り心地
だったのだが、問題はドライビングポジション。
ステアリングのテレスコ調整の範囲が驚くほど狭い。
もっと手前まで伸びるようにしてほしい。
まぁシートを微調整しつつ何とか許容レベルの
ドラポジを確保できたので、特に大きな問題では
ないのだが、ステアリングがあの程度しか手前に
出せないとなると、シートの可動範囲に対して
対応できる範囲が極端に狭いのではないだろうか?
改善を求めたいところだ。
そして、運転席を自分のドラポジに合わせた状態で
後席に乗り込んでみた。
ヒザ周りのスペースは充分。
頭上のスペースも握りこぶしが横に1つ分ぐらいの
余裕があったので、まぁ充分だろう。
それより、感心したのは座り心地だ。
後席の割にはちゃんとホールド感があり、
包まれるような感触があって居心地が良い。
正直、新型Cクラスの後席よりもこっちのほうが
ぜんぜんいいね。
ただ、オプションの「パノラマルーフ」を付けた
車両があったので、そいつの後席も確認してみたら、
これは残念ながら、なかなかヒドい。(^o^;
後席のちょうど頭上あたりにけっこうな
出っ張りがあって、そのせいで頭上のスペースは
ほぼゼロという状態。
後席の居住性にこだわるなら、絶対に
パノラマルーフは付けないほうがいいだろう。
せっかくの良い座り心地が台無しになる。
静粛性・・・★★★★☆
基本的に静か。
特にロードノイズが目立つわけでもないし、
変な雑音が聞こえるわけでもない。
遮音もしっかりしているのかもしれないが、
通常の街乗り走行における加減速では
ハイブリッドということもあり、
さほどアクセルを踏み込むシーンがないため、
そういう意味でも静かに走ることができる。
ただ、動力性能の項目でも少し触れたが、
急加速させる時など、エンジンをそこそこ
回してやった時の音がお世辞にも上質とは言えない。
なので、おとなしく走らせてる時は
「さすがレクサス、高級車やね!」
といった感じはするのだが、
エンジンをある程度回してしまうと
ショボさを露呈してしまう。
というわけで、
このクルマでレクサスらしい静粛性と
ストレスの無い走りを味わいたいのなら、
燃費走行に徹するか、スポーツモード常用で
走らせるかの、どちらかだ。
内装質感・・・★★★★☆
ノーマルの内装でもさすがはレクサス。
ダッシュボードも合成皮革だとは思うが
革張りみたいになってるし、ドアの内張りも
ソフトタッチな素材で仕上げられている。
なので、純粋に「質感」ということで評価すれば
ここは5つ★を付けたいところなのだが、
ファブリックのシートの質感、
これが残念すぎた。(>_<)
このクルマを買うなら、ファブリックは
避けたほうがいいね。
つまり、ベースグレードじゃなく、
「I package」とか「version L」とかの
グレードを選ばないとダメだ。
シート素材はグレード固定なので。(-_-)
あと、少し気になったのは、
パワーウインドウのスイッチがそっけない。
全体的に質感が高いだけに逆にそこが目立った。
もうちょっと形状を工夫するとか、
加飾を付けるとかしてほしかったな。
スイッチ類の操作感はいい感じだ。
押し心地、ストロークの深さ、フィーリング、
すべてが良好。
一方、感心しなかったのはシフトレバー。
本革のブーツを履かせていて質感は高いのだが、
シフトレバーを動かそうとした時、問題が発覚した。
というのも、このシフトレバー、ゲート式なのだ。
つまり、ジグザグに動かす感じのやつね。
ゲート式にもかかわらず
ブーツを履かせてしまっているので、
いざ動かすときにどう動かしたらいいのか、
ゲート形状が見えないのでよくわからないのだ。
結果、よくわからないままにレバーを動かすので
スムーズに動かすことができず、非常に感触が悪い。
ブーツを履かせるなら、ゲート式じゃなく
ストレートにすべきだろう。
これ、完全に失敗では?(^_^;
まぁ一度動かし方がわかれば問題ないのだろうが、
最初に乗るとこれ、誰もが戸惑うんじゃない?
装備・・・★★★★☆
目新しい装備が標準で付いてるわけではないが、
俺様好み、俺様が求める基本装備がしっかりしている。
細かい装備を挙げれば大量にあるわけだが、
俺様が良いと思う、ポイントの高い標準装備を
挙げると以下の通りだ。
・LEDヘッドランプ
・運転席,助手席8Way調整式パワーシート
・電動チルト&テレスコピックステアリング
・「ナノイー」付きエアコン
・電動パーキングブレーキ(AUTO/HOLD機能付き)
・レクサスNXプレミアムサウンドシステム
・SDナビゲーションシステム
・自動防眩インナーミラー&ドアミラー
・パドルシフト
・アウトサイドドアハンドル照明
とまぁこんな感じ。
ただし、電動チルト&テレスコピックステアリング
に関しては、居住性の項目でも書いた通り、
テレスコの可動範囲が狭すぎるので、要改善だ。
オートアウェイ&オートリターン機構が
付いているのはうれしいのだが。。。(-_-)
あと、
「レクサスなんだから、パワーシートとか
いちいち書かなくていいよ。」
と言われるかもしれないが、
助手席が8Wayのパワーシートって、
日本車ではほぼ無いですよ。
俺様の知る限り、レクサスだけとちゃいますかね?
他では見たこと無かったように思う。
助手席なんか4Wayでいいジャンと言うなかれ。
助手席に人が座ったとき、シートが低いと
ヒザが持ち上がるので、それを解消するために
シートを下げよるんですよ。
そうすると後席のヒザ周りが狭くなってしまう。
でも助手席が8Wayだと、シートをリフトできるため、
シートを下げなくても快適に座れるようになるのだ。
つまり、実は後席の居住性確保にも一役買うのが、
助手席8Wayパワーシートというわけだ。
これは他のメーカーもぜひ見習って装備してほしい。
カーステ音質・・・★★★★☆
標準装備の、
「レクサスNXプレミアムサウンドシステム」
の音質をチェックしてみた。
標準装備なんで期待してなかったのだが、
意外なまでの高音質。
全音域がキレイに再生されているし、
なかなか臨場感もある。
この音質なら、わざわざオプションのオーディオを
付けなくても充分に音楽を楽しめそうだ。(^_^)
総評・・・★★☆☆☆
致命的なのは、急加速時のエンジンの回転数と
エンジン音が、加速感と全くリンクしないところ。
あのフィーリングは最悪だ。
エンジン音もショボいしね。
スポーツモードならOKなのだが、
俺様は基本的にノーマルモードでまともに
走らないクルマを高く評価することはない。
あと、あのフワフワした感じの左右の揺れ、
あれもちょっと気に入らない。
このクルマの価格帯なら妥協したくない部分だ。
内装の質感もいいし、装備も俺様好みの
基本がおさえられた内容だし、
標準のオーディオの音質もいいし、
おおむねレベルの高い内容だと思うんだけどね。
ただ、クルマとして肝心な「走り」の部分に、
残念ポイントが2つもあるのが惜しい。
そのうちの1つは致命的だし。
というわけで、俺様の買い替え候補としては
力不足な内容だった。
良い部分のレベルは高いので3つ★ぐらいは
つけてあげたいところだが、ノーマルモードの
ヒドさの程度が程度だし、ファブリックのシートを
避けようと思ったら500万円オーバーの
グレードを選ばないといけないし、
それらを総合的に考えると、
2つ★以上は付けられないな。(-_-)
→ レクサス NX 関連商品
★重要なお知らせ!
当ブログは2018.9.30をもちまして、
「新・辛口クルマ批評」に移転しました。
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★庶民の方々へ忠告!
クルマの乗り替えを検討している方へ。
もしあなたにとって、
数十万円というお金が
小さなお金ではないのなら、
ディーラーの下取りに出す前に
必ず買取店の一括査定を
実行して下さい。
俺様も利用している無料一括査定サービス
俺様の経験上、業者によって
査定額に数十万円の差が
つくことはザラにあります!
ディーラーの言い値で
下取りに出したりしたら、
それこそ数十万円単位の損
をすることになりかねません。
買取店の一括査定で
最も高い値段をつけた業者に売れば、
買い替え候補のクルマだって
ワンランク上のグレードが
狙えるかもしれませんよ!
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★目次リンク
→ 試乗記の目次
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30代以上のサラリーマンの方へ。
俺様は動き出しました。あなたもそろそろ。(-_-)
→ クルマが好きだから、そろそろ人生の軌道修正
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